今こそ寒卵

 

 寒い寒いと暮らしている。

 情けないが、特別何をやっているわけでもない。

 それこそ、生産性のない生活になっている。

 

 身体の調子がいいということだけは、有り難いことではある。

 寒卵のお陰だろうか。

         

         

 
 こんなのがある。
 
           寒卵どの曲線もかへりくる    加藤楸邨

 

    卵の形状をあらわしただけ ・・・。

    食べ物の少ない冬の時期にあって、いただく卵の命はとりわけありがたい。

    「かへりくる」は、どんな命もどこかでつながっていて、また新しい生命と

   なって帰って来るということを感じさせる。

 

 頭も寒さにいじられているが、この抽象に癒やされてもいる。

 節分・立春まで、あと2、3日。頑張ろう。