先輩師匠を訪ねる

 

 2月は28日までしかないから、残り8日となった。

 平日が5日で、天皇誕生日と土日で3日。

 

 明日と来週半ばにゴルフのコンペがあるので、ここらでやっておかないと落ち着かな

いと追っかけられていた。

 それでもいざというと、なかなか足が進まないでいたのだ。

 

 まず手土産を何にするか迷いに迷っていたからだ。そして朝が寒いものだから、すぐ

に昼近くになり午後になってしまっていたからだった。

 

 今日の、2日続きの寒い北風が、いよいよ私の重い腰を上げさせた。

 

         

          寒空の烏山大橋

 

 それを苺に決めて、美味そうなのを求めて35km先まで行ってから、帰り道の最初に

同級生を訪ねた。

 新年早々に心筋梗塞に病んだが、2週間で退院して自宅で療養をしている。

 今日は3人を尋ねる予定にしたので、それを届けるだけでいいと思っていた。

 だから、後でゆっくり蕎麦でも食べに行こうと辞して帰った。

 

 

 自宅に向かって走ると、かつての野球の世界の先輩の家がある。

 今では、それとは別の領域での師匠だ。

 先日貴重な土産とともに尋ねてくれていたので、なるべく早く自らの足で尋ねて、口

でで礼を言い尽くしておかなければならないと思っていた。

 忙しい人なので残念ながら不在だった。意は尽くせたと、勝手に頷いた。

 

          

         

 

        となりに、酒まんじゅうがあった。

        私の、それ、ではなかった。

                     

                  鈴木菓子店


 

 私の家から東の方に仰ぐところに住むもう一人の師匠が三人目の人だった。

 新年早々に、旨い酒とともに訪ねてくれていたのに、もう2月も終わってしまうと気

が気でない日を過ごしていたのだった。

 

 夫婦で米寿を間近に、昔の話などのんびりと話してくれた。ちょうど、亡き父母と同

年代で、今でこそ納得できる話ばかりだった。話の所々に、趣味の世界の蘊蓄を受け継

げることに喜びを感じて帰った。

 

  親しくしてくれる人、先輩や師匠 ― 私がそう思っている、呼んでいる人たちが、

 不出来で、我が儘な私を気にかけてくれるのは、大変有り難い。甘えている。

                                 敬語・敬称略

 思いが届かない時・事にも、自らを尽くさなければならない。