春蘭に出合う


 雨を過ごした福岡と名古屋から、桜の開花宣言があった。
 関東は遅れている。

 雨が上がるのを待って、野山を歩きに出る。
 静かな茶色から、少し緑が増しつつあるのを感じる。
 ニワトコ(接骨木・やまたず)に芽を出しているものがあった。カタクリは蕾をのぞかせている。もう少しで開く。

 日なたの足元にシュンラン(春蘭)を見つけた。一つあると思ったら、周りにたくさんあった。名の通り、春を告げている。
 少し採ってもいいだろう。

 イメージ 1
  葉がもっと多い。
  包まれるように一株に、花芽が2本ぐら
 いでている。
  茶色は、昨年の咲いたもの。



 目で楽しんだら、舌でも味わう。頭か、心か。
 炒めてみた。吸い物にしてみた。


   イメージ 2  イメージ 3
    白いのは茎         鮮やかな緑


 簡単に、素朴な味がいい。
 シャリシャリ、シャキシャキとした食感。
 香りは、淡い。はるのかおり。
 早い、確かな春を味わった。