進学は貧困を変え得るのか


 「生活保護家庭の子は大学行っちゃダメ問題」(ヤフートピックスによ
る)が、国会で首相に質問された記事を見た。

 26日の衆院予算委で、民進党細野豪志議員が安倍総理に切り込んだ。  
 施政方針演説で述べた「どんなに貧しい家庭で育っても、・・・大学にも進学できる環境を整えなければなりません。」に対して、

    生活保護家庭に限定するなら33%、児童養護施設や家庭養護の 
   子どもなら23%に過ぎない(全体では73%)資料を提示し、目標を
   満たしているかと質問した。

    首相は、「まさに、まだ残念ながらそういう状況になってない
   からこそ、私はそういう社会をつくっていきたい。」と答える。

 
 細野議員は、「総理、御存知ですか。生活保護の家庭というのは、現状においては大学や専門学校に入ることを認められていないんです。」
としながら、「進学すると生活保護から自立できる。」エビデンス(根拠)を提示した。(横須賀市の調査例)

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     子どもが中卒の場合自立できたのは41%、定時制高校に進学
    した場合は57%、全日制高校に入学した場合は77%の世帯が自
    立できた、とする資料だ。
 

 興味深い資料だ。子どもが高いレベルに進学すると、子もだけでな
く、その世帯自体が生活保護から抜け出すことが出来るという。

 審議の行方も、これらを伝える記事にも、注目していきたい。(資料は、
  子どもやひとり親の貧困に取り組むNPO法人フローレンス駒崎弘樹氏のものによる。)