「トミノの地獄」というの(詩)を知っているか、朗読すると呪われると言われて、広がっているらしい、と問われた。
知らない、(全く知らない。初耳だ。君らの若い世代の ・・・)と答えた。
ちょっと癪しゃくなので、帰宅してから Google に依った。
姉は血を吐く、妹は火吐く、
可愛いトミノは宝玉たまを吐く。
ひとり地獄に落ちゆくトミノ、
地獄くらやみ花も無き。
鞭で叩くはトミノの姉か、
鞭の朱総しゅぶさが気にかかる。
叩けや叩きやれ叩かずとても、
無間むげん地獄はひとつみち。
暗い地獄へ案内あないをたのむ、
金の羊に、鶯に。
皮の嚢ふくろにやいくらほど入れよ、
無間地獄の旅支度。
可愛いトミノは宝玉たまを吐く。
ひとり地獄に落ちゆくトミノ、
地獄くらやみ花も無き。
鞭で叩くはトミノの姉か、
鞭の朱総しゅぶさが気にかかる。
叩けや叩きやれ叩かずとても、
無間むげん地獄はひとつみち。
暗い地獄へ案内あないをたのむ、
金の羊に、鶯に。
皮の嚢ふくろにやいくらほど入れよ、
無間地獄の旅支度。
春が来て候そろ林に谿たにに、
暗い地獄谷七曲り。
籠にや鶯、車にや羊、
可愛いトミノの眼にや涙。
啼けよ、鶯、林の雨に
妹恋しと声かぎり。
啼けば反響こだまが地獄にひびき、
狐牡丹の花がさく。
地獄七山七谿めぐる、
可愛いトミノのひとり旅。
地獄ござらばもて来てたもれ、
針の御山おやまの留針とめばりを。
赤い留針だてにはささぬ、
可愛いトミノのめじるしに。
暗い地獄谷七曲り。
籠にや鶯、車にや羊、
可愛いトミノの眼にや涙。
啼けよ、鶯、林の雨に
妹恋しと声かぎり。
啼けば反響こだまが地獄にひびき、
狐牡丹の花がさく。
地獄七山七谿めぐる、
可愛いトミノのひとり旅。
地獄ござらばもて来てたもれ、
針の御山おやまの留針とめばりを。
赤い留針だてにはささぬ、
可愛いトミノのめじるしに。
これは、西條八十の詩集『砂金』(1919年)に収録された詩らしい。
少年トミノが一人で地獄を旅することになった様を綴ったもの。
「死後の再生」も歌い込まれていて、絶望だけでなく希望も感じ
させる、父または妹に捧げる詩だ。(Wikipediaなど)
童謡、高校や大学の校歌、『青い山脈』や村田英雄の『王将』等
の作詞を思い出す。
ばらくして亡くなったという噂から、声に出して読むと呪われると
いう都市伝説が生まれたことからきているらしい。
がる石のように」の中で、「万が一にも朗読などしてしまうと、あ
とで取り返しのつかない恐ろしいことが生じる。」 と述べたという
ことだ。
誕生後、訳有りの母親から薄情な親戚に押しつけら
れた二卵生双子の兄妹。おざなりな名前を付けられ、
ネグレクトされた上、遂に人買いに売られてしまう。
彼等が辿り着いた先は「蛸娘エリーゼ」を看板とす
る見世物小屋。二人に与えられた新たな名前は、兄は