椿が散っている。
行き過ぎる人には、取るに足らない風景かもしれない。
3日11:00
私は、歩を止める。
間もなく開く桜に席を譲るかのようにも、見事に鮮やかに散っている。思わず残したくなる光景だ。
散華さんげにも見えるが、歳を取ってなお信心が浅い我が身には、菩薩
は現れ出ない。
仏や菩薩が来迎した際に、讃嘆するために大衆や天部の神に
より華を降らしたという故事にちなんで行われる。華の芳香に
よって悪い鬼神などを退却させ、道場を清めて仏を迎えるため
とされる。
散ってなお、椿はきれいだ ・・・。