吾亦紅われもこう


 雑草に、吾亦紅われもこう が混じっている。


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 雨にやられたのが立ち上がっている。


 「吾亦紅」の名の由来は、「われもこうありたい」とのはかない想い
をこめて名付けられたと言われる一方、「われもまた紅い」という意味だと言われる。


 高浜虚子たかはまきょしが、こう詠んでいる。


 イメージ 2   吾も亦また 紅なりと ひそやかに

   目立たない地味な花だけれども、私もまた赤い花で
  あるに違いない。密かに、そう言ってみましょう。


 流浪の歌人若山牧水は、こう詠んだ。

    吾木香 すすきかるかや 秋草の 寂しき極み 君に送らむ

         枯れてしまったものを、別れた人に贈ろうという。
        質素な花が別れの寂しい気持ちを表している。


 地味な吾亦紅は、意外なことにバラ科らしい。
 花言葉は、「愛慕」だとか。