2016-06-15から1日間の記事一覧

『智恵子抄』は難しい

あれが阿多多羅山、 あの光るのが阿武隈川。 かうやつて言葉すくなに坐ってゐると、 うつとりねむくなるやうな頭の中に、 ただ遠い世の松風ばかりが薄みどりに吹き渡ります。 この大きな冬のはじめの野山の中に、 あなたと二人静かに燃えて手を組んでゐるよ…