「裏切りの街角」

 

 寝起きに、目覚ましのラジオが歌った曲を、私の頭が復唱している。

 

 ♪  トゥッ トゥル ルー トゥル ルットゥットゥー

     トゥッ トゥル ルー トゥル ルットゥットゥー

 

    雨にけむる街並みを       息をきらして駆けつづけた

    つきささる吐息をはいて     駅への道駆け続けた

    わかってたよおいらじゃだめさ  でも二人生きてきたんだ

 

 

 歌は流れて、消えてしまった。

 それでも確かに、かつてのいつだったか聞いたという印象が残っている。

 

 そして、このメロディーが昔を思い出せと、頭の中を駆け巡っている。

 よく聴いていた曲だったのだろうが、思い出せない。

    

    雨にけむる街並みを       息をきらして駆けつづけた

    つきささる吐息をはいて     駅への道駆け続けた

    わかってたよおいらじゃだめさ  でも二人生きてきたんだ

 

          

          

 

 それを、三、四日して、また聴くことになった。

 偶然、映像で観る機会に恵まれたのだ。

 

    ときれた電話は生きてゆく    悲しさに泣く君の声

    しとしとさみだれわだかまり   君さえいてくれたならば

    走る車は泥にたたかれ      見上げた時街が泣いていた

 

 

 甲斐バンド「裏切りの街角」だった。(1975年6月5日~)

        第8回日本有線大賞優秀新人賞受賞 75万枚の売り上げ

 

 学生時代、あのニューミュージック全盛の頃だ ・・・。

 時を置かないで聴いて、youtube で聞いて、当時が蘇った。

 

 昨今、別れの曲が流れる頃だ。

 裏切り、とは強烈だ ・・・。