夕立がもたらすもの


 朝から暑かった。
 昨日と何も変わらないが、確実に一昨日の繋がりにあった。

 今日は、広島に原爆が投下されて70年目の日。
 黙祷を促され、頷きながら立って頭を垂れる。
 私のどこかにある、見たこともない焼土の惨状が浮かぶ。

 「暑い」と言って過ごすと、突然の来訪者あり。「夕立」。
 あっという間に、何の準備もさせないままに、行くのかー留まるのか の即答を求められる。
 
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 紫色は30mm以上降っている。南東に移動するはず。

 仕事を止めてもいい時間になったが、外に出るのもためらわれる降りよう …。突然の雷も加わる。
 ああ、これで暑さからも解放される、などと諦めてやり過ごす。

 この平静を装った動きに、束の間の沈黙に …。
 私の心の中のある存在を、確かにあると認めて、嬉しくなる。