野にも、秋の花が広がっている。
のぎくだ。
この時期の野の花の代名詞だと思うが、少し古くさいと言われるかもしれない。
遠い山から 吹いて来る
こ寒い風に ゆれながら
けだかく きよくにおう花
きれいな野菊 うすむらさきよ
こ寒い風に ゆれながら
けだかく きよくにおう花
きれいな野菊 うすむらさきよ
ちょっと冷えてきた空気に、薄紫色の小さな菊の姿をした野の花に、気高さとか清らかさを感じている。
この歌の七五調も、戦前のものだ。
作品だが、こんな花を見ると思い出されたり、時には読
まれたりすることだろう。