叔父の三回忌で、親しい者が集まった。
従妹が、干し柿を作ったと言っていた。昨日のことらしい。たくさん剥かされて、手が痛いと嬉しそうに話していた。
これくらいがいい。
冬支度の始まりだ。
干上がったのを、正月に、鏡餅に載せるのがいい。
私も、近々やろう。
今年は外れの年で、たくさんなってはいないので楽だ
ろう。
ただ、寒さが来れば、烏などと競争になる。
ゆく秋や何をおそるる心ぜき 久保田万太郎
山の端に近づいた陽に、すすきが銀色に輝いた。
そういう日だからか、去りゆく時への哀惜の思いが去来する。
秋の終わりには、物の哀れが身に染み、寂寥の感を覚える。
明日が、暦の上では、立冬だ。