2015-11-18 いちょうの海 徒然 #冬 仰ぎ見るところにあった黄葉の群れが、雨で一斉に箒の枝を離れた。 いちょうだ。いちょうの海だ。 大人が3人はいないと抱えるまねが出来ないほどの幹は、私の住む小さな集落の入口にある。 そして、そのまた小さな社の庭を、黄色い葉で埋め尽くしている。 子どもの頃、寒くなりかけた朝に、 これを踏んで小学校へ通ったものだ。 帰りには、友だちと互いに投げつけ合ったりもした。 変わらぬ自然の繰り返しは、遠い記憶を思い出させてくれる。