花舞小枝


 いろいろな花の開花を見て、春を実感している。
 四月の色を、「花舞小枝はなまいこえだ」と呼ぶ、という。

     花が咲いている木の枝に目を向けると、その元が少し黄色み
    がかっている。黄緑から「しなやかな茶色」に変わるのだ。
     この色を、「花舞小枝」と呼んで、新潟県十日町織物工業
    協同組合が、日本の伝統色をもとに昭和56年に12カ月の誕生色
    を選定した。

 そんなところに目を止めた優しさが嬉しい。     イメージ 1 
 この文字も、語感も日本的で頷く。         
 こんな色の、春の装いで出かけようというのか。  


 桜をちょっと見てみた。

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 まだ開かず、これから咲こうとしている蕾だ。最も先の方の蕾の元の方が、黒ずんだ茶色から、明るい茶系の色に変わっているようにも見える。この色を言っているのか。(標高477mのソメイヨシノ)


 それが言う、春を並べてみよう。

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  三月 〈 夢宵桜 ゆめよいざくら
   春のおぼろにうかぶ楚々とした山桜の薄桃

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  四月 〈 花舞小枝 はなまいこえだ 〉
   春風に揺れる花を支える小枝のしなやかな色

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  五月 初恋薊 〈 はつこいあざみ 〉
   薫風風吹く五月に目を引く薊の深い紫


 さすがに、染めと織りの街〈 新潟十日町の繊維 …〉、着こなしの色遣いに採り入れてみてはと。