「終わった人」への準備


 あっちもこっちも入学試験の時季だ。
 休みが貰えたが、いざとなると時をもてあます。

 古本屋へ行って、脚が痛くなるほど、面白そうなのを探し回った。

 こんな本に出会った。(内舘の別なのを探していたから。)

  イメージ 1 内館牧子といえば、連続テレビ小説『ひらり』
  (1992年 - 93年 NHK)『私の青空』(2000年)
  大河ドラマ毛利元就』(97年)などの脚本家。
   『特捜最前線』(テレビ朝日)もそうだ。
   地方紙へのコラムなども、読者に楽しみにされ
  ているという。
   大相撲通で、2000年から10年間女性で唯一の
  横綱審議委員を務めた。横綱武蔵丸の稽古総見
  欠席や朝青龍横綱昇進への猛批判が有名だ。


 webの書評に、こうある。

   「定年って生前葬だな。」衝撃的なこの一文から本書は始まる。

       大手銀行の出世コースから子会社に出向させられ、その
      まま定年を迎えた主人公・田代壮介。仕事一筋だった彼は
      途方に暮れる。

   年下でまだ仕事をしている妻は旅行などにも乗り気ではない。図
  書館通いやジムで体を鍛えることは、いかにも年寄りじみていて抵
  抗がある。

       どんな仕事でもいいから働きたいと職探しをしてみる
      と、高学歴や立派な職歴がかえって邪魔をしてうまくいか
      ない。
                            イメージ 2
   これからどうする。惑い、あがき続ける田代に   
  安息の時は訪れるのか。シニア世代の今日的問題
  であり、避けられない普遍的テーマを描いる。   

            
  私は定年後、幸いにして現役時代と近い所で仕事を得ていたが、
  想像していた世界にはやや遠いことを感じて、「終わった人」にな
  ろうとしている。
   在るはずと悪あがきをしてきたが、「品格ある衰退」と格好を付
  けて成仏させようと思っている。