先んじて色付いた垣根のドウダンの向こうに、草紅葉か赤が見える。
近づいてみると、赤まんまだ。イヌタデ。
周りの様子に赤みを募らせているようだ。
わが心 やさしくなりぬ 赤のまま 山口青邨
そんな俳句があったなあ。
なんでもない草に、心がなごむ。
赤ままは子どもの頃の記憶に結びついている。雑草の中に
身を隠すと、目の前にあかままが揺れていた ・・・。(歳時記)
そんな赤だ。
ことわざにある「蓼たで食う虫も好きずき」のタデ。
薬味やタデ酢などに使われるのはヤナギタデ。花言葉の「あなたの
お役立ちたい」は、食用になって役に立ちたいということか。
暦を見た。秋の季語の立場は保たれた。