梅雨の雨が、ぱらばらと来たりサーと音を立てたりしている。
また、止んで一瞬薄日が差し、この隙に稼ごうと思うこともある。
バシバシと蒼い木を叩く音がする。
隣の老婆が、梅を収穫しているのだ。
よく実が付いているところ
自分の梅の木を眺めることになった。
よく実が付いているところがある。枝を剪定していないから、陽当た
りのいい枝には大きな実がたくさん付いている。
花が満開の時に、霙が降ったから、どんなものかと思って
いたが、収穫に影響するほどではなかったようだ。
その老婆が、獲った梅でプラスチックのバケツを一杯にして、それを
擦り引くようにして帰って行く。
艶やかに咲いているサツキと一緒に
それを眺めている。
私も、今年は昔を思い出して、梅干しを作っ
てみようかと思った。