雛の日に、ちょっとだけ離れている姪たちの健やかなる成長を祈る。
下の弟の娘たちは、もうとっくに母になって自らの子
をしっかりと腕まくりで育てている。
上の弟には、まだ中学生の女の子があり、親子で悪戦
苦闘の日々を過ごしているようだ。
雛飾りを出した聞いたが、母が生前に嫁に行った長女
のために贈ったものだったろう。
娘孫の幸せを祈ることに違いはないが、お下がりはよ
くないらしいよ。願いにかわりはないが。
暮らしが豊かになったせいか、復古を懐かしむ心が溢れているせいか、雛人形もあちこちで見ることが出来、そっと願いをつぶやく。
与一の郷
娘たちに幸あれ。
君にも、そう願っているのに、わからないのか。