私は、沖縄慰霊の日を間違えていた。
外出途中のニュース、車の中で気がついたが、私にはスマホから訂正が出来ないの
で、帰宅した夕方になってしまった。
忘れないでいようと執着していたのが、裏目に出た。
この幸せをいつまでもという、「平和の詩」を小六の山内玲奈さんが朗読した光景を
思い出したが、手遅れだった。― 見ていた画像は、2019年のものだった。
仕事帰りの弟が帰った縁側も、ゆっくり暮れていく。
落花に耐えて、つゆの雨に濡れた夏椿が、ポトリと音を立てる瞬間がある。
私の両親も、祖父母も、曾祖父母も、見てきた風景に違いない。
沖縄は、まだこの時間、また日差しが強く、暑いのだろう。
この時季に行かなければ、分からないだろう。