そんなふうに気付かぬうちに、秋が来るものだと思っていた。
台風も、まだ残していたし ・・・。
しかし、思い起こした夏にやられた。
アシナガバチに刺されてしまった。
お盆前の生け垣の剪定を考えたら、まだこれが残っていたかと痛みを我慢した。
ちょっとそこの延びたやつを、ドウダンツツジの先を何げなく切った。
まったくの、無防備だった。
いやー、痛かった。この頃味わったことのない感覚 ・・・。
右額と右手の甲。じーんと痺れるような痛み。
子どもの頃に教わった「小水」をかける。
額だって「小水」を、右手ですくって、ひたひたやった。
何だか、痛みが引いたのは気のせいか。
夕立が来るかもしれないと思ったころ、私の顔はお岩さんになっているかもしれないと
思っていたが、少しも変わらない日焼けた初老の顔だった。
子どもの頃から鍛えたものは消えはしない。 へ、へ、へぇ