いよいよ 曼珠沙華


 車で歩いていても、道端に赤い点々を見かける。
 多分、彼岸花だと思う。

 用事で出掛けた帰りに、どうだろうと思って、遠回りしてみた。
 まだ少し早いようだ。

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 満開にはまだ間があるが、十分に楽しめる。
 田んぼの畦にあるが、その毒でモグラや野ネズミを防除するためだけではなく、飢饉に備えて植えたという説がある。

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 咲く様子から、「天蓋花(てんがいばな)」「狐の松明(きつねのたいまつ)」などの呼び名がある。
 「妖しさ」も、感じられる。
                      
 啄木の短歌に、こういうのがある。             イメージ 3

   教室の窓より遁(逃)げてただ一人

       かの城址に寝に行きしかな

  〈 不来方城址に群れ咲く曼珠沙華が、青空
    に映えながら、私を誘惑していた。ついにその時が来たとばか 
    りに、私は窓からび出し、曼珠沙華に囲まれてまどろんだ。〉

 今、「エスケープ」なんて、したら大変だ。
 いや、もう死語かな。