笠地蔵と貧乏神


 今年も残り少なくなったが、いよいよ本来の寒さがやって来て、過ぎた日々の整理も新年の準備も進まない。

 どこからか、暮れや正月を迎える話題が入ってくる。

 童話やおとぎ話も、その一つだ。
                                                         かさじぞう
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  ところが、じぞうさまの数は六人、かさ
 こは 五つ。どうしても足りません。
 「おらのでわりいが、こらえてくだされ。」 
 じいさまは、じぶんのつぎはぎの手ぬぐい
 をとると、いちばんしまいのじぞうさまに 
 かぶせました。「これでええ、これでえ。」  
  そこで、やっとあんしんして、うちにか
              えりました。
               (文:岩崎京子 絵:新井五郎 ポプラ社版)


     貧乏神と福の神                 イメージ 2    ものすごく貧乏な男がいたが、それは家
に貧乏神が住んでいたからだった。
 ある年の大晦日、夫婦が年越しの支度も済ませて正月を迎えようとしていると、天井裏から泣き声が聞こえる。見ると貧乏神が泣いて、明日福の神がやってくるので、それまでに家を出なくてはならないと言う。
 貧乏神と福の神の押し合いになり、貧乏神が押されていると夫婦がこれを助けて福の神を家の外に追い出した。貧乏神の住むこの家は金持ちにはならなかったが、それでも結構幸せに暮らしたとさ。
 (東北地方の昔ばなし 講談社まんが日本昔ばなし第14巻)

 
 絵本を出して見たり、やるべき事をメモしたりする。
 まあ、私にはいつもと変わらぬ暮らし方だが、これでまた今年も無事過ぎ、穏やかに新しき年が迎えられそうだ。