お供えのために、餅を搗いた。
餅つき機なので楽なものだ。
臼と杵で搗くのを止めて10年以上になるだろう。
機械がやってくれるのを待っている。
この時間が長い。
1年に1回この暮れに、正月に向けてやるだけなので、手も機械も上
手く動いてくれない。
予想もしない小さな珍事に拘っていると、餅が冷めてしまうので、手を動かし続けるだけだ。
この田舎でも、餅つきの習慣などが廃れつつある。
売っている物でいいと思ったが、弟が来るというのに助けられた。
何とか、お供え餅が出来た。