近所付き合いは辛いもの

 

 今頃、この山村の、山の中で、地籍調査をやっている。

 相当に古い地図を使っていて、笑い話だ。

 

 今月末に2日間、関係する場所があって付き合わなければならない。

 今時、使ってもいない土地をどうこう言われても、何の意味もない。

       

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 まして、山野化した耕作地なんて、何の労力も費やす価値など感じられない。

 これでも、耕作地として固定資産税を払っているのだが ・・・。

 

 齢90を迎えようという隣の老人は、3、40年前から曾祖父母、いや聞いたのであろうそれ以前の系譜や、その頃の家の様子まで話してくる。

 

 私が聞かなければ、誰も聞かない。

 私は、曾祖父母の頃の盛んな家を衰えさせ、受け継がせる者もいないのを少し悔やんでいる。

 向きは違うが、その話に少しだけ頷いてやれば、いくらかの罪滅ぼしになるだろう。