働かざる者




 予報通りの、朝からの雨。
 師走に入ってからの雨は、雪にならないだけ喜ぶべきか。

 雨は、私の怠け心を肯定してくれる。
 ささやかに始まった身の回りの整理や、離しても逃げない土地や崩れるのを待つ古い建物などの片付け ・・・。
 だから、他にも探せばあろうが目をつむっている。晴耕雨読なら格好はいいが、私には身に迫った「耕」を持たないことを証明している。


  イメージ 2「働かざる者食うべからず」という言葉を思い出す。 
 文字通りの意味ではないという説もありあるが、おそら
 く大半はそのままの意味で使っていると思われる。

  この言葉を何か仏教的な有り難いことわざかと思って
 いたら、出典は新約聖書らしい。
  「神から与えられた労働という苦役を共同体で分かち
        合うことを重視し、怠惰を戒める」言葉なのだとか。

  耕から逃れて雨読を楽しむことに、少し罪悪感が緩んだ。

                             そんな時、太宰治の『走れメロス』に出会った。
      
      ちょっと、違うけど、歌もある ・・・。                    イメージ 1

 ♢ 走れメロス 希望の道を どこまでもどこまでも進め
     それは終わりのないあこがれ ・・・(谷山浩子作詞)
 ♤  今 求めている美しい心の中 溢れるばかりの 愛を探すよ ・・・                 
                            (岡平健治作詞)
   エメラルドの海 オリーブの丘 見つめるメロス 碧の瞳 ・・・   (あだちやえ作詞) 


 それでいいか。走り続けよう。