雪洞の演出


 雛の日だ。
 「うれしいひな祭り」の歌詞が浮かぶ。サトウハチロー


   あかりをつけましょ ぼんぼりに    イメージ 1
   お花をあげましょ 桃の花
   五人ばやしの 笛太鼓(ふえたいこ)
   今日はたのしい ひな祭り

 
 真壁の雛飾りを思い出す。
 見世蔵の中なので、細部に不満かもしれないが、明暗もおもしろい。


 この ぼんぼり雪洞は、もともと茶席に客がいないとき、炭を長持ちさせるために炉にかぶせておく被いのことだ。
 白い紙で作り窓をあけて、雪の洞穴に見立ててそう呼んだ。

 ぼんやりとか、ほのかという意味だ。

    イメージ 2 雪洞にふくべを用いた 真壁


 雪洞が演出するほのかな灯りは、艶めかしい春の風情を醸し出す。