名水の酒


 二学期が始まるころになって、暑さがぶり返してきた。
 台風が去ってから、また31℃を超えている。

 涼しさが感じられるものを探したが、なかなか当たらない。
 和菓子でもいいと思った。水まんじゅうか ・・・。


 さんまは、どうか。
 小さい。不漁が言われているが、それをよく表している。
 いわしの親分程度のもので我慢しよう。
 (思い切り食べるには、海の方まで買いに行かなければだめだ。)

 魚には、日本酒だ。
 地元のものを選んでみた。

   尚仁沢 しょうじんざわ イメージ 1
               矢板市森戸酒造

   旨い。ややが付く辛口。軽快でなめらか。

   全国名水百選「尚仁沢湧水」全量仕込水に使用
   米は五百万石。厳寒の低温熟成。

   酒は水が大事と言われているが、名水と認める
  湧水を使っているという印象が先に来ている。


 
 その、小さいサンマを食べる。
 味は変わらないが、何だか物足りない。
 大きなサンマを、自分でさばいて、刺身で食べるような時がやって来ないような不安さえ感じる。

                      イメージ 2
 葉生姜やもろきゅうは、いつもと同じだ。
 そばに、秋海棠 しゅうかいどう をおく。

  尚仁沢 が、ちょっと舌で止まり、すうっと
のどを下りていく。
 そして、ゆっくりと身体にしみ入る感じだ。


 おおよそ、旨い酒と一緒でなくても、この時間になれば暑さは退いてくれる。
 さんまの不漁が心配だ。