今朝は、この冬初めて2桁の零下になった。
空気中の水蒸気も、冬枯れの幹で、雨戸で、とげとげの霜になった。
門松にも添えられず、鳥をも避けた南天にも、真っ白に降りている。
もう少し寒くなって雪になると、一日にしてやられてしまう。
年の初めの南天は「難転」で、縁起がいいとされている。
こんな寒い朝は、これが紅白だからなおさらだ。
古今和歌集に、こんな和歌がある。
新しき 年の始めに かくしこそ
千歳をかねて たのしきを積め 詠み人しらず
新しい年の初めに当たり、このように皆が集まって、千年も先の
繁栄を思い描いて、楽しいことを積み重ねていこう、くらいの意味
になるだろう。( 1069 詞書きを見ないことにして / 積めと強調している )
南天の実が赤い房になっているのを、「楽しきを積んでいる」かのようだと見れば、
年の初めのこの景色は、良きことを一杯集めた状態を予感させると言っていい ・・・。