命日で感じる10年

 

 東日本大震災から10年となった年、11回目の父の命日を迎えた。

 

 今年と同じくらい夏日になろうかという日々が続いていた。

 家の東側の赤いつつじが木一杯に満開だった。

 

 今年は季節の巡りがはやく、すでに散華していたから、こんな赤いのを供えた。

 

        

        f:id:komut:20210511073631j:plain ストロベリーキャンドル

 

 まず酒を捧げておいたから、父も、先祖も頷いただろう。

 今日はそうしてくれるだろうと、父は思っていたに違いない。

 

        

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 そして夜、何より酒好きだった父と、日本酒を呑み交わした。

 向かいに父がいるように、同じグラスで乾杯してから、仏壇に持って行った。

 

 魚が好きだった。よく酒を呑む以前は、あんこたっぷりの饅頭が好きだった。

 桜鯛には遅い、旬を過ぎた鯛を供えた。もう、柏餅の時期だからそれで ・・・。

 

      

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 冬が早く過ぎ、春と夏が駆け足で来ると感じるようになっている。

 何か孝行らしきものをやろうかというときに、親がいないというのは変わりない。