大難が小難とみるか

 

 バランスを崩したヘリコプターが山の中腹に墜落する事故は、どのくらいの確率で起

こっているだろうか。

 

   航空機の約140倍で、飛行100万回あたり14回だそうだ。約0.1回程度。

 霧や雨などの気象条件が悪かったり、残念ながら整備が十分ではなかったりして、事

故につながることがあったようだ。

 

 

 私自身も、それらの飛行物体のように岩山の林立するところに墜落してしまった。

 

         

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 勿論、庭石のことだ。

 こんなイメージに見えるほど、三波川石は尖っている。

 人間の身体なんで、石に勝てるはずがない上に、そんな鋭いものに頭突きなどしよう

ものならひとたまりもない。

 

 手前で蹴躓いて、頭から飛び込んだのだから、結果は推して知るべし。

 救急車で集中治療室に搬送された。

 

 

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       薄暗い中の顔が血みどろの人。

       救急隊員は、警察呼びますか。俺に聞いたのか。

       いいから、早く救急車を出してくれ。

 

 

 吹き出す赤いのを流しながら、何とか血管に電気メスを当てて、眉の上4針・こめか

み上部3針で処置完了。

 

   CTで骨折無し、意識障害もなさそう。

   ちょっと右眼の外側が大きく、腫れた。

 

   大きなことをやってのけた。

 

 

 我ながらそそっかしいのは、生来の持ち物で命まで無くす危険性のある頭部をぶつけ

て、その程度で助かったのは好運だったかもしれない。

 

 一人暮らし。周囲の皆さん、兄弟たちに、色々と迷惑を掛けた。

 返す術もない。

 

 頭突きするなら柔らないものにしなさいとは、駆け付けてくれた先輩(見舞)第一声。

 

 帰宅して四半日、茅蜩の蝉時雨が波のように押し寄せている。

 この庭石は要らない。そいつのせいにしている。