今朝は雨模様だというのに、家の東側のキリシマが赤を濃くしている。
昨日まで、全国的に初夏を思わせる日が続いていたのに、花びらに水滴が付いている。
「今日」というのは、東日本大震災の年になくなった父の命日だからだ。確かに「七回忌」の年には当たるが、一昨年に母の十三回忌に一緒に行っていた。
寂しいのか、この赤いツツジの花の数
が少ない。
新築と同時に植えたキリシマは、背丈
を超えるほどになっているが、枝を詰め
るが惜しく剪定を怠っているせいか。
花の集まっているところだけを見る。
側の木が枝を延ばしていたせいか、あるいは時とともに自生に戻りつつあるのか。今十分すぎるほど時間があって、母の桃にしろ父のツツジにしろ、手入れをしようと思うのは、かつての不孝を悔いるせいか。
そんなことを思いながら、好きだった日本酒と肴を供えた。
息子よりずっと穏やかな人だったから、きっと笑っているだろう。