初冬の花


 目覚ましラジオが、季節の花にフユノハナワラビを挙げていた。
 家の近くにも痩せたのがあるが、ある所を知っているから出掛けた。


 イメージ 2 寒蕨と呼んでいた。
  この頃だから、落ち葉の間から出ている。
  目立つ緑のワラビの葉っぱ。
  すっと、けっこう背が高い。
  花はつぶつぶの塊。陽当たりのいいところ
 に出るので、黄金色にも見える。
  (これ、花ではないという。)


    冬蕨「樹下の石仏」我と逢ふ  と俳句に詠まれている。
                  (『暮らしの中の花』森澄雄)

 伸びた茎に付くのは、花ではなくシダ植物の胞子嚢(胞子が入っている袋)だという。
 
    淡褐色の胞子嚢が、日が当たると金色に輝いて見えた。
    冷たい冬に、黄金に輝き天を仰ぐ冬の花蕨は、仏像に例えら
  れるほどの畏敬の念を感じたのだろうと解説していた。


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