春の雪は怖いもの

 

 男体山に、雪が戻っていた。

 

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 南の方で桜が咲いた日、関東の山沿いは雪だった。

 これを見上げる辺りでも、午後冷たい雨に霙が混じった。

 

 明朝出かける予定があって、山道を通り23kmを、標高245mの峠を2つ越えなければならないので、天候が心配でならなかった。

 詳しい予報を見ると、21時には晴れるとあった。雨から雪になったので積雪にはならないとしても、その後の放射冷却による路面の凍結がもっと怖かった。

 

 その朝、-2℃。北に向かって峠を越すので、登りは春の朝日が差していた。

 越えた北側の下りも、ほとんど乾いていて、スリップせずに通過できた。

   ― 暖冬で冬タイヤに交換していなかったのが、この不安の原因だった。

  ほっとしながら、これを見上げた。

 
 

 東につながる高原、那須はまだ薄い雪雲の中だ。

 さらに、その端の八溝山が春になってから白くなっていた。

        

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 芝の上に立ったのは8時30分だった。1℃、徐々に上がった。

 雨上がりの芝から緑の芽が目立った。ハクモクレンも白を広げた。

 

 温暖化で雪に関する経験が減っているから、いざとなると不安や困惑が募る。備えがないからか。私だけか ・・・。