男体山に、雪が戻っていた。
1917m
南の方で桜が咲いた日、関東の山沿いは雪だった。
これを見上げる辺りでも、午後冷たい雨に霙が混じった。
明朝出かける予定があって、山道を通り23kmを、標高245mの峠を2つ越えなければならないので、天候が心配でならなかった。
詳しい予報を見ると、21時には晴れるとあった。雨から雪になったので積雪にはならないとしても、その後の放射冷却による路面の凍結がもっと怖かった。
その朝、-2℃。北に向かって峠を越すので、登りは春の朝日が差していた。
越えた北側の下りも、ほとんど乾いていて、スリップせずに通過できた。
― 暖冬で冬タイヤに交換していなかったのが、この不安の原因だった。
ほっとしながら、これを見上げた。
東につながる高原、那須はまだ薄い雪雲の中だ。
さらに、その端の八溝山が春になってから白くなっていた。
1021m
芝の上に立ったのは8時30分だった。1℃、徐々に上がった。
雨上がりの芝から緑の芽が目立った。ハクモクレンも白を広げた。
温暖化で雪に関する経験が減っているから、いざとなると不安や困惑が募る。備えがないからか。私だけか ・・・。