釜の蓋饅頭

 

 朔日には、炭酸饅頭を供えた。

 昨日一日の話題に、8月の運勢を優先してしまったが、此方の方が大きかった。

 

 ここら那須地方には古くから、お盆の月に先祖様を迎えるための行事の一つとして、

八月一日に釜の蓋が開いたことを喜び、炭酸饅頭を供える風習がある。

 

         

         


    笹の葉を敷いてお供えし、自分たちも食べるというものだったらしい。

    

 曾祖母、祖母、母とやっていたことを懐かしく思い起こす。

 もう、現実となって蘇ることはないだろう ・・・。

 

   こどもの頃聞いた話。

   8月1日は、釜蓋朔日かまぶたのついたちと呼んで、地獄の釜の蓋が開く日。

   閻魔大王が、地獄の釜の蓋を開けるように命じる。 

   先祖は1日に出発して、お盆の我が家を目指して帰って来る。 

   道中の食べ物が、釜の蓋饅頭という訳だ。

 

 

 今となっては作り手がいない。やろうという意思がないだけだ。

 よく勝代伯母が酒饅頭を代役に供えてくれていた。

 今ではその人も、彼方に行って10年。鈴木菓子店も閉じて3年になる。

 

   この日に合わせて、ここらの饅頭map がある。

            

              

 

 墓薙ぎから、受け継いだものを、もともとに立ち返ってやっていこう。