外部から指摘されて、初めて事実関係を認める。
人を食った釈明で、真摯な反省はまるでうかがえない。
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関係が次々と明るみにでる山際大志郎再生相の
ことだ。
代表質問で野党から辞任や更迭を求められたが、山際氏も首相も全く取り合わず ・・・
16年海外で開かれた教団の関係団体の国際会議については、報道を見る限り、
出席したと考えるのが自然だ。
ネパールまで足を運んだのに、参加した記憶はなかったのか。事務所が手狭に
なるからと、1年をめどに資料を廃棄して、過去の行動を確認できなかったと。
それが本当なら、政治家として信じがたい記録の軽視である。
どこかで会った記憶はあるが、記録がないので話さなかったというのが、18年
の教団主催の会合での韓鶴子総裁との対面だ。
(2人が一緒の場にいる)写真を見て、 記憶と合致した」というが、
「証拠」を示されない限り認めないというのでは、自ら進んで疑念を晴らす
気はないと見える。
山際氏の資質に、疑問符が付けられるのは、先の参院選の街頭演説でのこの発言を、
決して見過ごすわけにはいかない。
— 野党から来る話は、我々政府は何一つ聞かない —
驚くのは、その山際氏を首相がいまだに擁護していることだ。
教団との関係を反省し、「今後は一切関係を持たないと述べている。」と言いなが
ら、自らの責任で、「 丁寧に説明を尽くす必要がある。」と、本人任せの首相。
何に遠慮があるのか。
山際氏が職を辞さないなら、首相が更迭すべきだ。
細田博之衆院議長が、教団との新たな接点を認める追加報告を行った件でも、公の
場で質疑に応じることはなかった。
行政府と立法府の長が、ともにこの姿勢では、政治不信は増すばかりだ。