北京冬季パラリンピックが開幕した。
露のウクライナ侵攻に、世界の怒りと不安が渦巻くさなかだ。
夏季五輪でも人権問題への対応が問われたが、いま広がる戦禍は、最大の人権侵害に
ほかならない。
オリ・パラの理念、平和や共生と乖離する国際情勢にどう向き合うか、
厳しい現実が突き付けられている。
焦点が、露と同国を支援するベラルーシ選手の参加問題だ。
2日の理事会で、国名等を使わない中立の立場で個人資格で出場を認めると決めた。
3日これを一転、両選手団の大会参加を認めない決定を下したと発表した。
国際パラ委は除外の理由を、参加容認に多くの選手やチームがボイコットの意向を示
したことを挙げて「大会存続の危機だった」とした。
国際秩序を破壊するロシアを認めてはならない、とする他の参加国や世界の世論の批
判を受けての急旋回したのだ。「政治的中立」を強調し、「五輪休戦決議」両国の違反と。
2月末、露ロ批判が高まり、露とベの国際大会からの締め出しが広がっていた。
対戦拒否による混乱や選手の安全確保も懸念される状況にもなった。
大会を通じ、平和や人間尊重、連帯などの理念を、どう実現に向けるか、難しいとし
か言いようがない。
ただ、その議論が続くが、理念は揺るがず、世界情勢が刻々と変わっていく ・・・。