17年ぶりの金融緩和

 

 金利のある世界が戻ってきた。

 日銀がマイナス金利政策を解除し、17年ぶりの利上げを決めた。

          

          

 

 日銀は、市場に多くのお金を供給する金融緩和策を続ける方針で、金を貸す側の金融

機関と借り手の中小企業はともに冷静な反応を示した。

 

 低金利に慣れた市民から住宅ローン金利上昇への不安や戸惑いの声が聞かれた。

 

 

 というのは、表向き、表面的なことだ。

   今春闘の平均賃上げ率が高水準となり、賃金と物価がそろって上がる経済の

  好循環が実現すると判断した。日銀は約11年に及ぶ大規模緩和策の正常化を始め

  金融政策は歴史的な転換点を迎えた。

 

 解除後も緩和的な金融環境を維持する方針だが、金融機関が短期金利に連動する変動

型の住宅ローンや企業の借り入れなどの金利を上げるかどうかが焦点となる。

   ― ここが、一番問題なのだ。

 

 

 京都大藤井聡教授の私見に注目した。

 

    日銀がマイナス金利政策を解除するなど、大幅な金融緩和政策の見直しを

   決定したことに対して、予想されていたとはいえ、最悪です とバッサリ。

    春闘の結果利上げの条件が整ったから適切だという専門家が結構いるが、

   昨年も春闘が賃上げでも平均の実質賃金は下落。しかも、実質賃金下落は

   22か月連続中でかつ実質消費もここ最近で最高の下落率だ とブッタ切り。

    その上で、これで国民貧困化の加速は決定的だ と予測した。

          

          

 

  ネットには、ちょっと上向く とすかさず冷や水をかけるお馴染みのパターン。

  これでは、失われたは、30年で済みそうもない。

  中小企業の利益率が改善されるところか、コスト高で縮んでいる中、中小零細

 企業の資金繰りに懸念が出る、賃上げの恩恵を受ける者は少数しかいないのに、

 利上げでローン払いは苦しくなる と ・・・。

 

 

 最後に、より大事な国民目線で評価してくれた。

 共感する声が寄せられていたと伝えられたが、改善されるという訳ではない。