雪に惑う



 一年後も、雪の話題だ。

 今年私には、4度雪が降っている。
 元旦からやられ、撮影の機を逸した日の出。次は、みぞれで10㎝。一週間後の3度目は、量は少なかったが融けない。今回も閉じ込められ、3日経っても、まだ野山は白い。


 ささやかに雪かきをした先日、松の枝がめでたくも見えた。

    イメージ 1


 松は神の宿る木とされてきた。
 常緑の松と積もる白い雪とは、美しい取合せで縁起もよさそうだ。
 
 松の語源は、神の降臨を「待つ」、神を「祀まつる」らしい。
 運が向いてくるのを待つには、厳しい冬すなわち雪にも、憂慮や無情にも、耐えなければならないのか。

イメージ 2  松に雪が降り積もった風景を図案化して、着物などの
 文様に使っている。
  「雪持松」と呼ばれ、歌舞伎の衣装などにも。

 
 雪はこのように「めでたい」ものをつくり出したり、好ましくないものを隠したりしてくれる。
 雨の予想から突然やって来て、私の暮らしを狂わすことの方が多い。