今朝の暖かさは、春への制止を振り払った。
4℃もある。
昨夜雨が降った。水分もたっぷり吸って、今日こそ、あのふきのとうが大きくなっているだろうと、まず頭に浮かぶ。
まだ茶色の落ち葉の中から出てきた。
苞の先は、霜やけしている。
食べごろだ。
湯を通すと僅かに蒼さを増し、香りも苦みも逃さない。
春の初めに、この苦いのを食べると、年中魔を寄せ付けないだろうと思う。
山の雑木も息遣いを始めたのか、生の色を出し始めたようだ。
ふきのとうの苦みには、やはり日本酒が似合った。