年末のどさくさ

 

 師走の大掃除のように、1月の通常国会での野党の厳しい追及が必至だから、岸田首

相が閣僚と政務官をそろって更迭した。

 

 ともに資質の欠如は明白で、辞任(形として)は当然。
 しかし、そんな小手先の対応で、失われた国民の信頼が回復するとは思えない。

 

 政治資金などをめぐる問題が指摘されていた秋葉復興相。

   最後の言葉は、「私自身に関することについては、違法性は何一つなかった。」

 人権感覚が疑われる言動で起用そのものが疑問視されていた杉田総務政務官

  「応援してくれる支援者もたくさんいる。」

 

         

         



      辞任の理由は専ら、国会審議への影響回避であり、

     自身に向けられた疑念や批判に真摯に向き合ってのことではない。

 

 後者、まず、勘違いが甚だしい、「応援してくれている支援者もたくさんいる」。

   ―  3回当選しているらしいが、比例代表で党に対する票だ。そもそも安倍

     チルドレンで、その選挙区にあてがわれただけ。

 

 記者の取材に応じて述べたことには。

    先の臨時国会で、私の過去の発言、つたない表現であるとか、そういった、

   いろいろ厳しいご指摘があり、それを重く受け止めて反省をし、また一部は取

   り消したが、様々な発言を精査していく中で、やはり私の真意をわかっていた

   だきたいという思いがある一方、その真意がなかなか伝わらないのではない

   か、理解されないのではないかというようなこともあった。後150字余220音以上

 

      長い。170字あまりに、句点が一つ。のらくらと「反省」など見えない。

      大変重く受け止めていると言いながら、撤回しないでここまで来た。

 


 首相は、一国の最終責任者として、厳しい評価も承知の上で、苦渋の決断を行った

と、この1年を振り返った。

 

 重大な政策転換を、閣議等のみで拙速に重ねる政権運営は、国民の理解と共感を得ら

れるはずがない、独りよがりの危うい決断だったに違いない。。