臘梅が開いた

 

 こんな山を走った。

 情けないことに、景色の流れは3年前の半分の速さだろう。

         

         

 

 やっと再・再 ・・・ スタートの場所に来たのだから、どうか優しくしてやってくれ、と

話しかけている。

 

 3年前、あいつが蔓延るまでは、速く走るための身体を創るために、ここに来た。

 今日は違う。歩いても、走るのは〇年ぶりになっている。

 とにかく1時間も、脚腕身体を、心肺を動かし続けられたらいい、と願った。

 

 だから、かつての下の平坦な車道を往復した。

 次に続くよう、4kmを折り返す8km。帰りが下りになるのは計算済み。

 

    ランニングウォッチだけが昔と同じように、私の脚を急かす。

    往きは止まりそう、復りは転びそう ・・・。

 

 戻るところには、谷の一番奥辺りで民家が点在している。

 脚が止まりそうな私に、老夫が嗄れ声をかけてきた。よくやるなあー。

 

    慌てて、こんにちは。

    もう咲き始めた臘梅の香りが拡がっていた。

    二言三言雑談した。そして、その花びらを貰って、終着点に届いた。

         

         

         

 私の年末年始の怠けは、この程度の思いつきでは、如何ともし難いものだった。

   体脂肪率・筋肉量・体内脂肪レベル・基礎代謝の4つ が、かつてに戻るには、

  2週間も、3週間もかかるのだろうか。